ASPAC新潟大会2026が今週開催中——新潟の中小企業経営者が知っておくべきビジネス機会と活用法

ASPAC新潟大会2026開催中——新潟の中小企業経営者向けビジネス機会と活用法

2026年6月11日(木)、新潟市の朱鷺メッセで「2026 JCI ASPAC新潟大会」が開幕した。50か国以上から8,000人を超えるビジネスパーソンが集結し、経済効果は13〜14億円と見込まれる。参加者の7割以上が経営者という、新潟でかつてない規模の国際ビジネス交流の場が、今この瞬間に広がっている。「うちには関係ない」と見過ごすのはもったいない。中小企業がこの4日間を活かすための現実的な方法を解説する。


ASPAC新潟大会とは

国際青年会議所(JCI)が主催するアジア太平洋地域の年次国際会議。2026年は6月11〜14日、朱鷺メッセで開催中。

  • 規模:50か国以上から8,000人以上が参加。参加者の7割以上が経営者。経済効果13〜14億円(新潟県試算)。
  • 中小企業への直接機会:ASPACにいがたEXPO(商談展示会・6/12〜14)、Niigata ULTRA SPARK(30以上の連動イベント・6/13〜14)、ORANGE WEEKEND(120店舗以上のセール)が同時開催中。
  • 今すぐできること:今週は会場への来場や雰囲気の「観察」。ここで得た気づきを、将来の海外展開やデジタル化への第一歩にできる。
  • 大会公式サイト:https://jciaspac2026.com/ja/

ASPAC新潟大会2026とは?——なぜ中小企業に関係があるのか

【このセクションの結論】
ASPACは単なる青年会議所のイベントではなく、世界中の若手経営者が新潟に集まる「大規模な国際ビジネス商談会」だ。参加者の7割が決裁権を持つ経営者であり、新潟の製品やサービスを世界にアピールする絶好の機会になっている。

ASPACとは何か——JCIとアジア太平洋地域会議の概要

ASPAC(Asia Pacific Area Conference)とは、世界112か国に広がる国際青年会議所(JCI)が主催するアジア太平洋地域の年次カンファレンス。アジア・太平洋地域の若きリーダーや起業家が集い、ネットワーク構築・学習・行動変革を図る場。

JCI(国際青年会議所)は、18〜40歳の経営者・リーダー層で構成される国際的な非営利組織だ。世界4エリアに分類され、アジア太平洋エリアの年次大会がASPACと呼ばれる。日本での開催は4年に1回程度と頻度が低く、今回の新潟開催は新潟青年会議所が10年の年月をかけて誘致した。

(出典:2026 JCI ASPAC新潟大会公式サイト https://jciaspac2026.com/ja/outline/ )

2026年新潟大会の規模と経済的インパクト

今回の新潟大会は、あらゆる面で新潟市史上最大規模の国際会議だ。主要な数字を整理する。

項目内容
開催期間2026年6月11日(木)〜14日(日)
会場朱鷺メッセ 新潟コンベンションセンター(新潟市中央区万代島)
参加者数国内外から8,000人以上(海外3,000人含む・50か国以上)
参加者属性7割以上が経営者・ビジネスパーソン(決裁権を持つ人たち)
経済効果13〜14億円(新潟県試算)
開催テーマBe the Change ~For a Brighter Future~

(出典:新潟県「ASPACにいがたEXPO」ページ https://www.pref.niigata.lg.jp/site/sangyoseisaku/aspac-niigata-expo.html )

参加者の7割以上が経営者という点が重要だ。観光客や学生が中心の一般イベントとは本質的に異なる。新潟の食・酒・製品・サービスをビジネスの文脈で評価できる意思決定者が、今週の新潟市内に8,000人以上存在している。


今週・今すぐ活かせる3つの機会——会期中(6/11〜14)に取れるアクション

【このセクションの結論】
出展申込は締め切りだが、「来場」「街への出店・接客」「SNS発信」の3アクションは今からでも取れる。今日・明日が最後のチャンスだ。

機会① ASPACにいがたEXPO——商談展示会への来場(6/12〜14)

新潟県が主催する展示商談会。「食・酒」「モノ・サービス」「観光」「防災」の4テーマで県内事業者約100小間が出展し、国内外の来場者との商談・取引の起点を創出する場。

ASPACにいがたEXPOは本日(6月12日)から14日まで、朱鷺メッセのエスプラナードで開催されている。出展は締め切り済みだが、来場は誰でも可能だ。

このEXPOの価値は「見る側」としても大きい。出展していなくても、以下の観点で来場するだけで得るものは多い。

  • 同業他社がどのように自社商品をアピールしているか
  • 海外のバイヤーや国内の大手企業が、どのブースで足を止めているか

これらを肌で感じるだけで、「自社の強みをどう伝えるか」の強力なヒントになる。入場は無料のため、足を運ぶ価値は十分にある。

(出典:新潟県「ASPACにいがたEXPO(2026 JCI ASPAC新潟大会トレードショー)開催」 https://www.pref.niigata.lg.jp/site/sangyoseisaku/aspac-niigata-expo.html )

機会② Niigata ULTRA SPARK——街全体がフェス化する2日間(6/13〜14)

明日・明後日(6月13日・14日)は、ASPAC連動の都市型イベント「Niigata ULTRA SPARK(通称:ウルスパ)」が新潟市中心部「にいがた2km」エリア(新潟駅・万代・古町・みなとぴあなど)で開催される。

30以上のイベントが同時多発的に展開され、内容は「ウルスパ総踊り」「千灯まつり」「PEACE BANK(HYらの音楽ライブ)」「プロジェクションマッピング」「キャンドルガーデン」など多岐にわたる。海外参加者3,000人がこのエリアに散るため、飲食店・物販店・体験型サービスを提供する事業者にとっては直接の売上機会になる。

(出典:新潟市「ASPAC新潟大会・Niigata ULTRA SPARK」 https://www.city.niigata.lg.jp/shisei/kokusaikaigi/aspac2026.html )

機会③ ORANGE WEEKEND——120店舗以上の商業活性化セール(6/13〜14)

ウルスパと連動した商業活性化企画「ORANGE WEEKEND」では、市内の小売店や飲食店が自由に特典やセールを設定し、参加者が街歩きを楽しみながら買い物できる仕組みが展開される。すでに120店舗以上が参加を表明している。

自社がウルスパエリア近くにある場合、今からでも動ける。「英語のメニューを急遽ラミネートして店頭に出す」「スマホの翻訳アプリを使える状態にしておく」といった、わずかな準備で海外のお客様を迎え入れることができる。

(出典:にいがた経済新聞 https://www.niikei.jp/1915749/ )


「国際会議は大企業のもの」という思い込みを捨ててほしい】

社内SEや開発現場で10年以上、ITと経営の狭間で「現場の悩み」を見てきた私から、新潟の経営者の皆様へ正直にお伝えしたいことがあります。

「ASPACなんて青年会議所の集まりでしょ、うちの町工場や事務所には関係ないよ」——そう思われる気持ちはよくわかります。ですが、参加者の7割が「会社の財布を握る経営者」という事実を忘れてはいけません。

私が一番もったいないと感じるのは、「うちの商品なんて海外には売れない」という先入観です。新潟が誇る金属加工技術、頑丈な防災製品、美味しいお酒や食品は、海外の経営者層に深く刺さるポテンシャルを秘めています。

今週、朱鷺メッセ周辺へ行って「海外の人が何に興味を持っているか」を覗き見してくるだけでもいい。名刺を数枚持って、EXPO会場を歩いてみるだけでもいい。「世界との距離」が意外と近いことに気づくことが、孤独な経営から一歩抜け出すDXや国際展開の本当のスタートになります。


ASPAC開催が新潟経済に与える意味——中小企業が読むべき「13〜14億円」の内訳

【このセクションの結論】
13〜14億円の経済効果は宿泊・飲食・交通が中心だが、その波及効果は地域の中小企業の認知度向上と将来の商流構築にまで広がる。

経済効果13〜14億円の中身——誰がお金を落とすのか

経済効果13〜14億円の大部分は、8,000人の参加者による宿泊・飲食・交通・土産購入の直接消費から生まれる。1人あたり平均16,000〜17,000円程度の消費を新潟市内で行う計算だ。

特に注目すべきは海外参加者3,000人の存在だ。海外から来訪するビジネスパーソンは、国内参加者より1人あたりの消費額が高い傾向がある。新潟の食・日本酒・工芸品・防災製品への関心も高く、EXPOや街歩きを通じたB2C購買が期待できる。

さらに直接消費の先には、将来的なB2B商流の可能性がある。ASPACに参加するアジア各国の経営者が「新潟の製品・サービス」を認識し、帰国後に発注や代理店交渉につながるケースは過去の大会でも報告されている。

新潟が国際都市として発信できるもの——強みの棚卸し

ASPACの参加者が評価するのは「本物」だ。新潟が世界に発信できる強みは以下の通りだ。

  • 食・日本酒:コシヒカリ・越後の地酒は海外での知名度が高く、経営者層への親和性も強い
  • 防災関連製品:新潟は中越地震・東日本大震災の経験から防災技術が蓄積。「防災」はASPACテーマとも共鳴する
  • 金属加工・精密部品:燕三条を中心とした製造業の技術は、アジアのB2Bバイヤーのニーズに合致する
  • 観光・体験:酒蔵・棚田・温泉など、「本物の日本」として訴求できるコンテンツが豊富

次回・中長期に向けた準備——今回参加できなかった企業が今すぐすべきこと

【このセクションの結論】
今回の出展締め切りに間に合わなかった企業でも、今週の「観察」と「情報収集」が次の機会への最大の投資になる。

今週中にできる「1円もかけない」リサーチ

今週の新潟市内での動きを観察・記録することが、次の国際展開に向けた具体的なリサーチになる。次のチャンス(ジェトロや新潟県主催の商談会など)に向けて、以下の情報を集めておこう。

  1. SNSでリアルな声を追う:「#ASPAC新潟」「#JCIASPACNiigata」で検索し、海外参加者が新潟の何に感動しているかをチェックする
  2. EXPOを来場して出展者リストを手に入れる:どのような企業が海外を意識しているのか把握し、次回の出展検討に活かす
  3. 公的支援の窓口を調べる:ジェトロ新潟や新潟県産業政策課など、中小企業の海外展開を無料サポートしてくれる窓口の連絡先を控えておく
  4. 海外参加者の反応を接客・観察で確認する:自社が飲食・物販なら、どの商品・メニューが選ばれるかをメモする
  5. 新潟県・市の次の国際ビジネス支援策をチェックする:ジェトロ新潟・よろず支援拠点の今後の動向を把握する

中小企業が国際展開を「最初の一歩」から考える方法

国際展開と聞くと「大企業のもの」と感じる経営者は多い。しかし今回のASPACが示すのは、地域の中小企業にも国際的な接点を持つ現実的なルートがあるということだ。

具体的な出発点は3つある。

まず、ジェトロ新潟の支援を活用することだ。今回のASPACでもジェトロ新潟が酒蔵向けのマーケティング調査事業を実施している。海外市場調査・商談支援・補助金情報の提供まで、無料で相談できる。

次に、新潟県の販路拡大支援策を把握することだ。新潟県産業政策課は今回のASPAC連動事業を通じて、県内事業者の国際展開支援体制を強化している。次の商談機会に向けた補助制度も整備が進んでいる。

最後に、デジタルでの国際発信の基盤を整えることだ。海外バイヤーがASPACで新潟の製品・サービスに関心を持った後、最初に検索するのはウェブサイトだ。英語対応・多言語対応・問い合わせフォームの整備が、その後のB2B商流につながる。


ASPAC活用・国際展開の自社現状チェックリスト

  • [ ] 自社の製品・サービスを日本語以外(英語や簡単な図解)で説明できる1ページの資料がある
  • [ ] 自社ウェブサイトに海外からの問い合わせを受け付ける最低限の窓口(フォーム)がある
  • [ ] 無料の翻訳ツール(DeepLなど)を業務で使う準備ができている
  • [ ] ジェトロ新潟や新潟県産業政策課などの公的サポートを調べたことがある
  • [ ] 海外の経営者・バイヤーと名刺交換・情報交換した経験がある
  • [ ] 今週のASPAC関連イベントや会場の雰囲気を、一度でも見に行く予定がある

DX・IT活用と国際展開の接続——アカンパニー・パートナーズの視点

【このセクションの結論】
国際的なビジネス機会を活かすには、デジタルの整備が前提になる。「ASPACをきっかけに動き出す」ための具体的な整備ポイントを整理する。

国際展開に必要なデジタル基盤——中小企業が最初にすべき3点

海外の経営者やバイヤーが商談に進む前に確認するのは、必ずオンラインの情報だ。ASPACで名刺を交換した後、相手がスマートフォンで検索した時に「見られる状態」にあるかどうかが勝負を分ける。

① 会社の「ペライチ(1ページ)」英語案内を用意する:ホームページ全体を英語化する必要はない。会社概要・主要製品・問い合わせ窓口だけをまとめた1ページを作ればよい。翻訳はAIツール(DeepL等)を使えば、コストをかけずに高精度なものが作れる。

② 海外でも使われるSNS(Instagramなど)の活用:製造業の現場や職人の技術、商品の写真は言葉の壁を越える。ハッシュタグを英語にして投稿するだけで、海外のバイヤーに見つかる可能性が高まる。

③ 問い合わせへの「型(テンプレート)」を作っておく:英語でメールが来ても慌てないよう、「お問い合わせありがとうございます。3日以内に返信します」という英語の定型文を用意しておくだけで、現場の心理的ハードルは下がる。

ITコーディネーターに相談できること——国際展開×DXの整備

ITコーディネーターとは、経済産業省が推進する民間資格(ITコーディネーター協会が認定)の保有者で、特定のツールやベンダーに依存しない中立的な立場で、経営視点からIT活用を支援する専門家のことだ。

国際展開を見据えたデジタル整備において、ITコーディネーターができることは以下の通りだ。

  • 自社ウェブサイトの多言語対応・SEO改善の優先順位整理
  • 海外向け問い合わせ対応フローの設計
  • CRM・顧客管理ツールを使った商談履歴の管理体制構築
  • デジタル化・AI導入補助金2026を活用した費用の最小化
  • ITベンダーの難しい専門用語を、経営者や現場の「共通言語」に通訳する

現場が置いてけぼりになるDXは、もう終わりにしよう。

📄 関連記事:新潟でIT・DXの相談をするには新潟中小企業DX・IT相談ガイド

📄 関連記事:ITコーディネーターとは何をしてくれるのかITコーディネーター活用ガイド


初回ご相談は無料です。

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よくある質問(FAQ)

ASPACとは何ですか?新潟で何が開催されているのですか?

ASPACはJCI(国際青年会議所)のアジア太平洋地域年次会議です。2026年は6月11〜14日に新潟・朱鷺メッセで開催中。50か国以上から8,000人以上が参加しています。

ASPACにいがたEXPOとはどんなイベントですか?一般の人も入れますか?

新潟県が主催する県内企業の展示商談会です。6月12〜14日に朱鷺メッセで開催中。「食・酒・モノ・防災」の4テーマで約100社が出展しており、一般の方も無料で来場・見学が可能です。

Niigata ULTRA SPARKとは何ですか?

ASPAC連動の都市型イベントです。6月13〜14日、新潟市中心部「にいがた2km」エリアで30以上のイベントが同時開催されます。どなたでも参加可能です。

中小企業がASPACに出展するにはどうすればいいですか?

今回の出展申込は4月3日に締め切りました。次回以降の機会に向けて、新潟県産業政策課(Tel:025-280-5234)またはジェトロ新潟に事前相談することをおすすめします。

ASPAC参加者との名刺交換・商談はどこでできますか?

ASPACにいがたEXPO会場(朱鷺メッセ)やNiigata ULTRA SPARKの各会場が接点を持ちやすい場所です。参加者の多い万代・古町エリアも機会になります。

国際展開・輸出を検討している中小企業はどこに相談すればいいですか?

ジェトロ新潟(Tel:025-284-6991)、新潟県産業政策課、よろず支援拠点新潟が窓口です。IT・デジタル整備の観点では→ ITコーディネーター活用ガイド もご参照ください。


出典・参考資料

  • 2026 JCI ASPAC新潟大会公式サイト https://jciaspac2026.com/ja/
  • 新潟県「ASPACにいがたEXPO(2026 JCI ASPAC新潟大会トレードショー)開催」 https://www.pref.niigata.lg.jp/site/sangyoseisaku/aspac-niigata-expo.html
  • 新潟市「ASPAC新潟大会・Niigata ULTRA SPARK」 https://www.city.niigata.lg.jp/shisei/kokusaikaigi/aspac2026.html
  • にいがた経済新聞「経済効果13億円超、ASPAC新潟大会概要」 https://www.niikei.jp/1915749/
  • ジェトロ新潟「ASPAC 2026新潟大会のインバウンド客への清酒等マーケティング調査事業」 https://www.jetro.go.jp/events/nig/d9782e2d8cd40191.html
  • NSTニュース「国際会議"ASPAC新潟大会"開幕」(Yahoo!ニュース転載) https://news.yahoo.co.jp/articles/c2a1180e914d3e79c3367526a5821f8322dddf72

投稿者プロフィール

アカンパニー・パートナーズ
アカンパニー・パートナーズ代表
プログラマーとしてキャリアをスタートし、製造業の社内SEとして「工場」の論理を、士業事務所の社内SEとして「先生」の論理を肌で学んできました。異なる文化を持つ組織の中でITを推進するには、技術力以上に「聴く力」と「翻訳力」が必要です。

現在はその経験を活かし、新潟の中小企業のDXを支援しています。

ITコーディネーター/上級ウェブ解析士/上級SNSマネージャー